「私には3人の娘がいて、2人が私のようにファブリー病なのです 」。「みんなが、私の手が痛いという感覚は頭の中だけだと言うのです 」。このような証言が他にも数多く寄せられ、FSIG(Fabry Support & Information Group)専門家会議が発足し、4月8日から10日にフィラデルフィアで開催されました。
FSIGの目的の1つは、一方では患者同士、他方では患者と医療関係者、研究者、企業、公的機関とのつながりと情報交換を促進することです。そして、この導入セッションはしっかりその方向に道を開いたと言ってもいいでしょう。Dawn LaneyとSarah Nelsonの進行による座談会では、実際、発言は完全に患者さんに委ねられました。
どの患者さんも発言をして、非常に多様なファブリー病の臨床症状について話してくれました。しかし、この情報交換はただの症候学のカタログではありませんでした。情報交換することによって、特にそれぞれの体験が言葉になり、自分だけの体験だったものの向こうに共通点が浮かび上がってきました。
診断ミスについてもたくさんの意見がありました。多くの発言者が、誤解されたり、疑いの目で見られたりして、周りの人や医療従事者との長い間対立したことや、若年期に始まることの多い手足の疼痛、炎症、感覚異常に対して「心理的障害」と診断されて何年も過ごしたことを話しました。
類似点は診断されたときを思い出したときにもあり、多くの患者さんが、しばしば家族のケースで、安心、不安、罪悪感、さらにはうつ状態が一緒くたになったといいます。多くの人が患者グループに参加して見つけたサポートについて触れています。
ファブリー病の子どもの就学のケア、職場、人間関係、または家族の問題、自由に治療を受けることによって得られる満足感と治療による制約といった問題が、この情報交換の間に何回も議論されたポイントです。
この座談会は、このFSIGの年次会議の導入としては大成功でした。
2022 FSIG Expert Fabry Conference – 2022年4月8日 - 10日 - フィラデルフィア